<米大統領>CIA秘密施設の存在、初めて認める
ブッシュ米大統領は6日、ホワイトハウスで演説し、米中央情報局(CIA)が国外の秘密施設で重要テロ容疑者を取り調べていたことを初めて認めた。大統領はCIAの尋問を受けていた14人の容疑者をキューバの米グアンタナモ海軍基地の収容所にすでに移送し、特別軍事法廷での裁判を求める意向を表明した。
CIAの海外秘密施設についてブッシュ政権は言及を避けてきたが、大統領は演説で「尋問がほぼ終了し、公判手続きを開始する」と述べ、施設の存在を明かした。秘密施設については欧州諸国からの反発が強く、強引な尋問が行われた可能性が指摘されているが、大統領は「米国は拷問はしていない」と強調した。
大統領は演説で秘密施設での取り調べを「CIAプログラム」と表現した。大統領はCIAが尋問で得た情報の重要性を指摘した上で「司法省が何度も合法性を確認した」と正当性を主張した。CIAプログラムの対象は一時、100人弱だったとされるが、大統領は14人の移送で、秘密施設の収容者は現在いなくなったと語った。
大統領演説によると、関係当局は02年、同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン容疑者と関係があるとみられるアブ・ズバイダ容疑者をパキスタンで拘束。取り調べに応じないため、CIAによる尋問を実施したところ、国際テロ組織アルカイダの実態解明につながる情報を次々と明かした。
供述を基に当局がアルカイダのナンバー3とされるハリド・シェイク・ムハンマド容疑者を逮捕すると、同容疑者は米国の高層ビル爆破や炭疽(たんそ)菌入手などを計画していたと語った。この他、CIAの尋問を通じて(1)ジブチの米海兵隊施設攻撃(2)パキスタン・カラチの米領事館爆破(3)ハイジャックした旅客機でロンドンに向かう――などの情報を入手し、テロ計画を事前に阻止したという。